昨日、田んぼの会へのお礼と感謝を書いた。
その中で「サーラ」のことにも触れた。
ここからは、フィクション。(8月22日のブログ「サーラ、どうしてわかるの?」のつづき)
サーラは、せきを切ったように話しかけてきた。
「突然だけどIfさん、日本の食料は大丈夫なの?私、心配。日本は街中の至る所に24時間スーパーやコンビニがあり、欲しいものはいつでもどこでも手に入れることができる豊かな国、果たして本当にそうかな?私が生まれたイタリア東部は、紀元前ローマ時代からずーっと異民族との戦いに明けくれた所。それで命を守る為に一番大事にしていたモノ、何だか分かる?」
「敵の侵入を防ぐ防御塀や運河の建設?それとも兵力や武器かな、、、?」
「違うわ。食料の確保よ。例え戦争になっても、自分や家族の命を守るため、それぞれの家々が農地を広げ、出来た作物は、地下に倉庫を作り、1年中保管できるようにしているの。」
「そう言えば、俺が生まれた西都の田舎も昔は、貧乏ながらも家々に蔵があり、米や麦は家族が食べる量は蓄えていたね。」
「そうでしょう。日本人は本当に大切な事を忘れているんじゃないのかな、、、。あの不幸な大戦の後、日本は世界も驚く急速な経済復興を果たし、多くの日本人は豊かで住みよい国になったと安心してるかも知れないけれど、私たちヨーロッパの国々は日本を『命を守る食料も自給できない変な国』と思っているのよ。陸続きで戦争の絶えなかったヨーロッパの国々は、先祖から受け継いだ農地は、命をつなぐ一番大事な宝物として、大切に守り続けているのよ。」
(明日につづく)
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