Ifの正体(表の顔)。いよいよ最終章。事実は小説より奇なり!
エコクリーン。緊急補強工事。これを「不幸中の幸い」と言うのか、、?
平成17年9月、宮崎を襲った台風。あちこちの小河川が氾濫。膨大な災害ごみ。急遽、仮置き場の設置。エコクリーンはフル稼働。年明けには何とか片付く目途。半年遅れの開業記念式典も終え、やっと一息、、。
「退職まで残り1年。抜本的な補強工事をどうすればいいものか?」一人悩んでいた18年3月中旬。
A知事から電話。「今度は内水面振興センターに行って下さい。」異動の内示。
(まさか? 抜本的工事、ドンゲすっと? 何で俺にさせんと? また、1年で異動? 後は誰がすっと???)
「後任は誰ですか?」たまらず、訊いた。
「Nさんが理事長として来ます。」素っ気ない返事。電話は切れた。
(この人たち、「ごみ処理業務が危険で困難なこと。住民に約束した安心安全を”素人が守る”のは大変なこと」。「諸々の苦難を乗り越えた職員のこと」。一体何と心得ているのだろう??? 怒りを通り越して、「無知」と「軽薄」と「無責任」に呆れ果てた。「辞表を叩きつけたい気持ち」ぐっと堪えた。後始末。N理事長に委ねざるを得なかった、、その後、エコクリーンに関する問い合わせ。1度も無かった。)
という、何とも変な具合で、最後は「シラスウナギ密漁の取り締まり」。
「エーッ。そんな事も県庁の仕事???」美女たち、ビックリしただろう。
(そう。県庁職員は辞令一つで、何でんせんといかんと。(>_<))
シラスウナギ。「黒いダイヤ」とも呼ばれ、密漁は絶えず、暴力団の資金源にもなっている。
「財団法人宮崎県内水面振興センター」。
職場は佐土原町。仕事は「養鰻業者にシラスウナギの安定供給(船で採捕)」と「密漁の取り締まり」。
「シラスウナギ密漁取り締り機関を県が設置」しているのは宮崎だけ。
警察も職員を派遣。年数回、警察と合同で一斉取り締まりを行っている。
採捕・取り締まる職員(事務職員と県派遣を除く)は、新田原航空自衛隊の退職者。屈強でバリバリ働く。
船2隻、宮崎漁港と新富漁港に保有。
一斉取り締まり。当然、私も参加。
真冬。極寒の深夜。宮崎漁港を出て大淀川を上る。
分厚い防寒服・帽子で体と頭は保護しているが、無防備の顔は寒気が肌を刺し、目が痛い。
しかも、真っ暗闇(シラスは月夜では採れない)。暴力団がいつ飛び出すか分からない恐怖、、。
経験のない私、正直ビビった。
背丈より高いヨシが生い茂る河川敷。かき分け、隠れてる密漁者を捜索していた時。
突然「バババー! バタバタバタ!」大きな音。腰が抜けそうになった。
水辺で休んでいた鴨の群れ。物音に驚き、一斉に飛び立ったのだ。
もうちょっとで「ションベン、チビルとこだった。」(>_<)
話は変わるが、この年、県を揺るがす大事件が起こった。
官製談合事件。A知事辞職。逮捕。知事選挙。H知事就任。
そんな慌ただしい1年。あっと言う間に過ぎ、「退職の日」を迎えた。(冒頭の写真)
知事室。H知事から退職辞令。「労いの言葉」はなかった。
庁内のあいさつ回りもそこそこに、センターに帰ると、花束を頂いた。
悪戦苦闘、波乱万丈の38年間が終わった。
胸は張り、笑顔で去った。パンパカパーン!!
退職。人生の節目。「後悔。未練。感傷、、?何か? 湧きあがってくる、、」
勝手に、そう思い込んでいたのだが、、。
何故か、「心も頭もカラッポ、、。」 かと言って「サバサバとかスッキリ」でもない、、。
敢えて言うなら「燃え尽きた、、? 力尽きた、、?」 うーん、ちょっと違うが、、?
「嵐を呼ぶ男。最後は、こんなもんかな、、。」と思っていたら、どっこい、猛烈な嵐に見舞われた。
2年後。「ドゲンカセントイカン。宮崎に乗り込んだコン男。アンゲナデタラメナコツをして、俺たち家族はグチャグチャ。補強工事に協力した会社をメチャクチャにした。」
「そのまんま東・京。デテイッテしもた。アトン男。ドンゲもコンゲもヨウセンで県庁もガタガタになってしもた、、。」
「嵐を乗り越えた男(表の顔)」 完。
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