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人と人が繋がるには=その3 渋滞の原因は自分にもある

私と職員が繋がり始めた頃 元組合委員長から居酒屋に誘われた。

改革は『給与の見直し、人員削減など職員の痛み』だけでなく、『利用者や家族の痛み』も伴う。

組合は 改革の必要性は認めるものの、『私が信頼できる人間か否か?=給料は下げられ、仕事は増え、

利用者サービスは落ちるのでは?との 大きな不安が残っていた。』

誘った意図は『私の本気度を探るため?』と推察。改革後のビジョンなど、率直に伝えた。

彼も これまでの県との根深い確執など話してくれた。

0時を過ぎ 「議論は尽きん。また次にしよう」と席を立とうとした時。

「局長、渋滞の話 知ってますか?」

「知らん 何ね?」

「渋滞に遭った時 長く続く車列を見て クソーと腹立ちますよね。」

「誰でん(でも)そんげ(そう)思うわね。」

「でもですね…。自分も渋滞を作っているんですよね。後の運転手の怒りは、分からんとですよ。」

「内の職員は今まで、外のコツ(こと)は考えんで 利用者のコツばっかり頭にあったんですよ。」

「利用者の笑顔や家族が喜ぶ姿を見るだけで ”幸せ”なんです。」

「これまで県から来た人は、方針を命令するだけ。居室や調理場やトイレの環境を見て回ったり、職員

に声を掛けた人は、おらん(いない)。」

「それも 県と施設が渋滞している要因なんです。」

「コンコツ(このこと)は分かって 進めやった方が いいですよ。」

「ありがとう!貴方のアドバイス 忘れんごつやるわ。また飲もう。」と握手。

『職員の考え、現場の状況が分からなければ、一歩も進めない。』

そう思って始めた『職員との話し合い』、『現場見回りと職員への声掛け』、『懇親会』。

この当たり前の行動によって、深刻な対立(渋滞)は和らぎ、信頼が芽生えたのである。

改革は『組織改正(課係制の導入)、在宅福祉への参入、週休二日制、居室の改善、福祉機器の導入

など』のほか、民間社会福祉法人への人材派遣にも波及。

O理事長は、改革の成功を見届けるように、急逝された。

『渋滞の原因は 自分にもある。』

この言葉は このブログにも 当てはまりますので 覚えておいてください

 

 

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