(能登の酒。記事とは関係ありません。)
中小企業支援の貸付制度の話をもう一つ。
宮崎県には大企業は僅かで、ほとんどが中小零細企業。
業種別では、一番がサービス業、二番目が建設業、製造業は少ない。
県勢発展のためには、経済の振興が重要。中でも第一次産業に付加価値を付ける第二次産業(製造業)を伸ばす施策が不可欠。県も力を入れていた。
当時(50年前)の金融事情。今の様な「ゼロ金利」ではない。
企業向けの貸付利息は、8%~10%が当たり前の時代。
無利子貸し付けは魅力。募集開始と同時に、申し込みが殺到。
予算枠をオーバー、締めきらざるを得ない状況。
嬉しい悲鳴と言いたいところだが、何か?釈然としなかった。
1 申請企業の大半は建設業。パワーシャベルやブルドーザー。
2 製造業は少なかったこと。
1年目。事務手順に従い、申請内容を審査し、申請企業を調査し、企業診断に回し、審査会を開き、貸付決定する。
その作業を2~3回繰り返す内に、「この制度、何か変だな?」。そんな疑問が湧いて来た。
1 何故?製造業の申し込みが少ないのだろうか?
2 申請手続きが複雑で申請したくても出来ないのではないだろうか?
3 建設業の貸付に特化している状態。公平・公正と言えるのだろうか?
「制度の疑問点を洗い出し、改革(案)をまとめ」係長、課長と協議すると、異議なく承認された。
1 製造業者に対して、商工会などを通じて制度のPRを強化する。
2 申請書の書き方、留意点をまとめた手引書を作成。商工会の指導員がサポートする。
3 建設業に対する貸付は全体の30%以内とする。
改革内容はK知事にも説明。「何故?建設業枠を設けるのか?」との質問。「農業・林業・漁業の第一次産品を加工する製造業の貸付を増やすためです。」と答えると、黙って”判”を押された。
早速、市町村、商工団体を集め説明会を開催。
翌年度は製材業、木工・家具製造業、水産加工業、漬物業などの申請がぐんと増えた。
「要はヒラメキと度胸。ダメ元でやるか?やらんか?」である。
【昨夜のバレーボール、ハラハラ! 男女ともよくやった!】
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