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足らざるを知る。その6

(野に咲く花が好きだ! 記事とは関係ありません。)

I課長は快活。仕事の時も笑顔を絶やさない人だった。

もう30年も前の話だが、鮮明に覚えていることがある。

一つは二次会のスナック。職員の仕事振りで議論を吹っかけてみた。

「職員は皆、一生懸命利用者や保護者の支援をしていることは本当に有難く、敬服している。」

「でも、自分を犠牲にしてまでやったら、長続きせんし、仕事が重荷にならせん。手抜きはいかんけんどん、もっと肩の力を抜いた方が職員も楽じゃねつね、、。」

「私たちの仕事。ホントに大変ですが、職員たちはそれが”生きがい”なんです。」

「極端な話、ウンコがどうしても出ずに苦しんでいる利用者がいますよね。八方手を尽くしても出ない時、最後は職員が自分の手で出して、両手でウンコを受けるんです。その時、利用者がありがとうと喜んでくれます。」

「それが何より嬉しいんです。アハハハ。」声高らかに笑った。

「参りました!」

もう一つ。I課長と一緒に「向陽の里(知的障がいがある利用者400人。県内最大の福祉施設。国富町」を訪問した時。

通路でバッタリ会った利用者(女性)が「あらー、I先生、久しぶりじゃね=。仕事がこっちになったつね。」

弾んだ声。キラキラの笑顔、、。

「人が人を純粋に慕っている、、。」

「人が人を純粋に支えている、、。」

友達のように談笑する二人が、気高く、眩しかった!

I課長が言う「生きがい=喜び」が分かったような気がした。

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